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仕事を勝ち取るための履歴書と職務経歴書とは!相手を前のめりにする極意を解説

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画像:Canvaにて作成

1. 履歴書と職務経歴書の重要性

履歴書や職務経歴書は、希望する仕事を得るために最も重要なツールです。面接に進む前に、相手に自分をどうイメージさせるかを決めるものであり、礼儀やマナーだけでなく、内容が非常に重要です。ITコンサルタントとして複数の内定を勝ち取った経験や、採用側として数百の応募書類を見てきた私の視点から、相手に響く履歴書・職務経歴書の作成ポイントをお伝えします。
企業は常に優秀な人材を求めていますが、「優秀な人材」の定義は企業によって異なります。現代の転職市場では、人材不足が問題になっており、終身雇用の崩壊や転職の一般化、テレワークの普及などの背景がその要因です。そのため、履歴書や職務経歴書では、スキルだけでなく、相手の期待を満たすための柔軟な適応力やコミュニケーション力がより重要視されることがあります。

2. スキル以上に「姿勢」を重視する

採用において、スキルだけでなく「姿勢」を特に重視することが、成功のカギだと私は考えています。私が採用を担当したときは、書面上のスキルはあくまで参考程度で、実際に注目していたのはその人の中身、つまり姿勢でした。書類に書かれた資格や経歴が重要ではないとは言いませんが、それ以上に、どのような姿勢で仕事に臨んでいるか、そこに信念や誠実さがあるかが、私にとって最も大切なポイントでした。
逆に、私が採用される側の立場だったとき、書面上のスキルばかりに目を向け、人をしっかり見ようとしない企業には慎重に対応してきました。レッテルや肩書だけで判断する会社は、深く付き合うべき相手かを見極めるべきです。懸命に履歴書を作り込んだにもかかわらず、それが相手に伝わらなかった場合でも、あまり落ち込む必要はありません。相手があなたの本質に気づかなかった、相性が合わなかっただけだと割り切りましょう。
また、仕事を勝ち取るうえで特に重要な4つのポイントとして、「再現性」「速さ」「構想力」「説得力」が挙げられます。

  • 再現性: どこでも活躍できるための努力と能力
  • 速さ: 最速で環境になじむための努力と能力
  • 構想力: 再現性と速さを生むための戦術と能力
  • 説得力: 上の3つを表現するための強さと論理

これらの要素は、自分と向き合い、姿勢を高めることで自然に身についていくものです。再現性、速さ、構想力は、自らを磨く中で培われ、説得力はこれまでの経験やスキルをロジカルに相手に伝える力です。この4つの要素を意識することで、履歴書や職務経歴書が単なる形式的な書類から、相手を惹きつける力強いツールへと変わるでしょう。

3. 信念とエピソードを通じた自己表現

履歴書や職務経歴書では、単にスキルを並べるだけでなく、信念や具体的なエピソードを通じて自己を表現することが大切です。社会人経験がある場合、過去のプロジェクトや業務を思い出し、それらを1行ずつリストアップしましょう。特に濃い経験については、詳細なエピソードや成果を追加し、相手に興味を持ってもらう工夫が必要です。
学生の場合でも、アルバイトや部活動の経験など、筋の通ったエピソードがあれば充分です。たとえ小さなエピソードでも、自分の姿勢や取り組み方を伝えることができれば、採用側にとって有用です。例えば、文化祭での経験を通じてチームでの役割分担や自発的な行動が生まれたエピソードは、仕事に対する姿勢を表現する良い材料です。
信念やエピソードをきちんと分解し、自分の言葉で筋道を立てて説明することで、相手に強い説得力を与えられます。この過程で重要なのは、誠実であることです。嘘や誇張は避け、自分自身の信念に基づいた内容で履歴書を作成しましょう。また、「自分不在」にならないように、経験や実績をただ列挙するのではなく、その中で自分が何をしていたのか、どう感じたのかをしっかりと伝えましょう。

4. 自分を貫く信念とメッセージ

履歴書や職務経歴書で、信念とエピソードを通じて相手のニーズに応えることができた瞬間、その満足感は大きなものです。採用する側も、された側も、良い出会いが生まれたときのワクワク感は格別です。その瞬間を楽しみにしつつ、自分を正直に表現することが重要です。
自分と相手のニーズがピッタリ合った瞬間が来れば、その出会いが未来を変える大きなきっかけとなるかもしれません。そのためにも、履歴書や職務経歴書で相手に伝わる力を磨くことが大切です。自分の価値観や経験がどのように相手の仕事に役立つかを示し、相手にしっかりと証明しましょう。それが成功への第一歩です。

おわりに

“縁があって一瞬つながった仕事と自分の糸。その糸が強くなれば、将来、ご自身や仕事相手、ひいては社会まで変える大きなきっかけになるかもしれない。その糸が履歴書・職務経歴書になるならば、その表現力が足りないというちっぽけな理由で切れてしまうのは大変もったいない。”

そんな思いでこの記事を書きました。
一人でも多くの方が、正しく己を伝え、正しく相手に伝わることを願っています。

今後とも、ALT+編集部をよろしくお願いいたします。

*同記事は、2024年10月にメディアプラットフォーム「note」から移管した内容をもとに一部内容を編集したものです
*冒頭のイメージ画像:グラフィックデザインツール「canva」にて作成


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